2026.2.24
建築

竣工写真は、完成した建築の魅力を写す写真。完成当初の状態を写真に残すためや、PRコンテンツとして活用します。本記事では、竣工写真の撮り方や金額相場、機材、専門会社やプロカメラマンに依頼するメリット、内製撮影のリスクなどを解説。おすすめサービスも紹介しています。竣工写真を撮ろうと考えているならぜひ参考にしてみてください。


竣工写真とは、建築物の完成写真です。建築物が完成形となり、その美しさや機能が最大限に引き立つ瞬間を捉えるために、竣工写真の撮影があります。
建築物の完成写真である竣工写真は、外観や内部の構造、デザインの詳細を的確に捉えることが求められます。建築家やデザイナーが掲げたコンセプトや意図が効果的に表現されるのが理想です。
撮影した竣工写真は、広報活動やサービスのプロモーションにおいて価値をアピールできるコンテンツとなります。
竣工写真を撮る目的には、以下の3つがあります。
完成の記念撮影として(建物の一番よい状態を記録)
建設会社や施工会社のPR写真として(プレスや宣伝用写真として利用)
設計者の実績・宣材用写真として
建物は月日が経つにつれて劣化していくほか、建物の使用が始まると色々な物品が運び込まれて撮影に適さない環境になっていきます。そのため、竣工写真には建物の使用を始める前・完成直後の建物の状態を写真として残す役割があるのです。
撮影した写真は、建設会社やそこの携わった会社のプレスリリースや宣伝用写真として使われたり、場合によっては設計者自身の実績・宣材用写真として用いられたりします。
竣工写真の活用場面(媒体)には、以下のようなものがあります。
施工実績の紹介ページ(ホームページ、Pinterestなど)
SNS掲載(Instagram、Facebookなど)
新規顧客へのプレゼンテーション資料
前後撮影のビフォー・アフター比較資料
プレスリリース
広告物への掲載
竣工写真を誰が撮影するかというと、「外注でプロカメラマンが撮影」「内製で自社社員が撮影」の2通りがあります。
確実によい竣工写真を撮りたいなら、外部委託がおすすめ。以下でそのメリットを紹介していきます。

竣工写真を専門会社やプロカメラマンに依頼することには、数多くのメリットがあります。その中でとくに重要な点を以下にまとめました。
竣工写真の専門会社やプロカメラマンは、建築物を魅力的に見せるための技術に精通しています。適切なアングルやライティング、構図などを選択し、建築物の特徴や美しさを引き立てられるのが強みです。
一方で、撮影知識のない人が撮影した場合は、ただの“記録写真”のようなものになりがち。プロの竣工写真撮影では、その後のブランディングに活用できる写真を撮影してもらえるのがメリットです。
クオリティを担保した竣工写真を撮影する場合、自分で撮影するよりも専門会社やプロカメラマンを利用するほうがコスト削減になります。
高品質な竣工写真を撮るには、常に設備・機材の買い替えが必要。古い機材や編集ツールを使用し続けると、“なんとなく一昔前を感じる”写真ができあがってしまいます。
上記のように、競合に劣らず差別化を図るためには、撮影設備の最新化に順応する必要があり、自社で購入するより専門会社やプロカメラマンに委託するほうが結果的にコスト削減となります。
竣工写真を専門会社やプロカメラマンに依頼するメリットとして、写真の後処理も行ってもらえることも挙げられます。
専門知識のない人にとっては、細かい写真修正は難しい作業の1つ。
プロに依頼することで、色調補正や明るさの調整などで写真のクオリティが上がり、さらに自社の雰囲気にあった一貫性のある仕上がりへと調整してもらえます。
最近では動画コンテンツをPR活動で使用することも増え、竣工動画が必要となるケースもあります。
動画撮影は別料金になることが多いですが、ほとんどの場合、竣工写真とあわせて専門会社に依頼可能です。
動画は写真以上に自己撮影が難しいといえます。移動とともに変わる光の具合を補正しながらの撮影や加工、手ブレがないようにしなくてはならないなど、細かな知識や専用の機材が必要。そのため、専門会社への依頼がおすすめです。


内製での竣工写真撮影は、以下のようなリスクが伴います。
限られた時間内での準備と撮影
「後日撮り直し」が効かない基本的に一発勝負
建築業界において建物は基本的に顧客(発注元)のものであり、竣工写真の撮影はクライアントと日程調整した上で基本的に“一発勝負”。もし撮影に失敗したり、時間が足りなかったりしても、そう何度もクライアントに撮り直しのスケジュール確保は依頼できません。
また、建物完成後は日を追うごとに物品や設備が追加され、建物の状態が変化してしまいます。そのため竣工写真は初回での撮影が非常に重要で、「後日に改めて撮影」が難しい撮影の一つです。
プロのカメラマンや専門会社であれば、限られた時間内での準備および撮影に慣れているため、より確実性をもって撮影をできるでしょう。内製でも撮影できなくはありませんが、1回の撮影で美しく、PRにも活用できる写真を撮るならプロに依頼するのが安心です。

「Order Photo Studio(OPS)」は東京都江東区・清澄白河にあるデザイン事務所の撮影サービス。
ブランディングが生業のデザイン事務所だからこそ、撮影対象を魅力的に写すだけでなく、企業や建築ブランドのイメージを訴求する撮影が可能です。
設計事務所様や工務店様の新築戸建・リノベーション
店舗やオフィス内装の竣工写真
不動産会社様のマンション広告用写真
店舗紹介のための写真 など
上記のような建築物全般の写真を撮影しています。
OPSには、建築出身者による“かゆいところに手が届く”建築撮影が特徴です。
建築出身だからわかる、建築物の魅力や建築の意図、撮影上のコミュニケーションがあります。それは写真撮影知識のみのカメラマンではどうしても補い切れないポイントといえるでしょう。
撮影料金は、1現場66,000円(税込)〜。規模に応じて要相談となります。まずはお見積りを発行いたしますので、気軽にご相談ください。

竣工写真を撮影する際には、いくつかのポイントに注意が必要です。建物の美しさや特徴を最大限に引き出すために、以下に撮影のポイントを紹介します。
水平・垂直は大原則
撮りやすい時間帯は午前中
すべてにピントがあうパンフォーカスで撮影
広角レンズと三脚は必須アイテム
ストロボの光を感じさせない撮影が必須
ストロボを使う場合は工夫を
外観・内観どちらを撮影する場合にも意識したい、基本的なポイントを見ていきましょう。
建築の撮影では、水平・垂直をあわせるのは大原則です。水平・垂直があっていないと違和感のある写真になり、魅力を表現できません。とくに建物において垂直なラインは、歪みなく撮影することが美しさにつながります。
撮影する時間帯は、天候に関わらず午前中がおすすめ。
太陽が高い位置にある午後よりも、午前中のほうがやわらかい陰影ができ、コントラストが調和した写真を撮れます。また、午前中に光が入りやすい設計にする建物が多いことも理由の一つです。
建築撮影では、まずはすべてにピントをあわせる「パンフォーカス」での撮影のが一般的。これにより視覚的に認識しやすい写真が生まれ、魅力的な印象を与えられます。
基本はパンフォーカスで撮った上で、さらに部分部分のデザインにフォーカスを当てた撮影を行いましょう。
建築撮影では広角レンズが必須アイテム。室内全体や建物全体を撮影するために必要です。また水平・垂直をあわせた撮影や、パンフォーカスでの撮影をするために、三脚も欠かせません。
室内をパンフォーカスで撮影する際には、足りない光量を補うために長時間露光が必要となります。やわらかい印象の内観撮影を行うためにも長時間露光(※)は必要で、これには三脚が必要です。
建築撮影では、人工的な光が強調されない、ナチュラルな光の雰囲気を保つことが重要です。そのためノーストロボでの撮影がメイン。実際に目で見たときと同じ、自然な光や住宅の色合いを写します。
※光量が少ない場合は、シャッタースピードを長くして光量を確保する「長時間露光」を行います。やわらかい印象に撮れ、住宅の色も実際の色から変わりづらいのが特徴です。
基本は長時間露光ですが、もしストロボを使う場合は、写真からストロボの光を感じさせないために以下のような工夫が必要となります。
窓外にストロボを設置し自然光を演出
天井や壁に光を当て、柔らかに光を散らす
ディフューザーでやわらかく広がりのある光を作る など
竣工写真では外観の撮影が必須といえます。外観撮影のポイントは以下の通りです。
アングルの選択:
建物正面の撮影は必須。建物全体を捉えるだけでなく、異なるアングルからの撮影も検討しましょう。建物全体(外観)の立体感を表現するには、斜めから撮影がおすすめ。また建物の一部を強調することで、より興味深い写真を撮れることもあります。
照明と天候:
屋外での外観撮影では、自然光の活用が重要です。日中の明るい時間帯や晴天を選ぶと、建物がより鮮明に映り、色彩も豊かになります。天気予報次第で撮影日程の調整が必要な場合もあります。
周囲の環境:
建物だけでなく、周囲の環境も取り入れましょう。敷地内の通路や植栽などが写真に加わることで、建物のコンテキストがわかりやすくなります。敷地外の景観については、撮影NGな建物や景観に注意が必要です。
内装の撮影は、外観以上に専門知識が必要となります。より建物構造にあわせた撮影が必要となり、カメラマン自身が建築の意図を正しく理解できるかどうかで竣工写真のクオリティが大きく異なります。
照明と色調:
内観写真では、適切な照明が重要。明るく均一な照明を確保し、建物内の色調を忠実に再現すると、わかりやすく空間が伝わります。しかし、建物のデザインや印象によって、明るさは加減する必要があります。実物がシックな印象の場合は、少し影のある印象の写真にするとよいでしょう。
撮影ポジションは大きく3種類:
撮影ポジションは、大きく分けて3種類あります。
目線ポジション:まずは目線が基本。床から160cmほどの高さから撮影
ローポジション:床から1m前後の位置の低いところからの撮影
ハイポジション(鳥瞰撮影):部屋の上から見下ろした撮影
異なるポジションからの撮影を試み、より美しく見える角度を見つけることが大切です。
空間の構図:
部屋全体だけでなく、個々の部分や特徴的なデザイン要素にも焦点を当てることで、建物の機能やデザインの特長を引き立てられます。建築家やデザイナー、発注者のこだわりを感じる部分に焦点を当てるとよいでしょう。
人物の取り入れ:
必要に応じて、建物を利用する人物を写真に取り入れることで、空間の実用性や雰囲気が伝わりやすくなります。また、無機質な印象から離れやすくする効果もあります。
季節や時間帯の考慮:
竣工写真の撮影では、可能であれば季節や時間帯も考慮しましょう。夜に美しい姿を見せる建物であれば、昼夜両方撮影するのがおすすめ。建物が四季折々の表情を見せることで、より豊かな写真が得られます。
使用する機材:
高品質な写真を得るためには、適切なカメラやレンズを使用することが重要です。専門の機材を用いて、建物のディテールや雰囲気を細かく捉えましょう。
以上で紹介したポイントは、撮影におけるごく一例です。
実際には建築物やその日の天候によって撮影方法は大きく異なり、知識や経験なしで正しく竣工写真を撮るのは難しいといわれています。建築物の要所要所の意図を理解でき、かつ写真撮影に知見のある専門会社やプロカメラマンに依頼するのがよいでしょう。

カメラ: 最も基本的な機材として、高解像度かつデジタル一眼レフカメラが必要です。これにより、建物のディテールを細かく捉え、クリアで鮮明な竣工写真を撮影することができます。また、機動性や調整の柔軟性を考慮して、適切なモデルを選択します。
レンズ: 竣工写真では、広角レンズがよく使用されます。これにより、建物全体を一枚の写真に収めることができ、空間の広がりやデザインの全体像を効果的に伝えることができます。また、建物内部の撮影には標準レンズやマクロレンズも有用です。
三脚: 安定したカメラの位置を確保するために、頑丈で高さ調節可能な三脚が重要です。長時間露光や低照度環境での撮影において特に必要とされます。三脚を使用することで、手ブレを防ぎ、クリアで安定した写真を得ることができます。
照明機材: 外部や内部の照明を補完するために、照明機材が役立ちます。定常光やストロボを使用して、建物の陰影を調整し、細部まで明瞭に写し出すことが可能です。
ドローン: 建物の外観や周辺環境をより効果的に捉えるために、ドローンが活用されることがあります。高い位置からの撮影により、建物の規模感や立地がより鮮明に表現できます。
フィルター: レンズに取り付けることで、光線の透過や反射をコントロールするフィルターが重要です。とくに偏光フィルターは、反射を軽減し、建物のガラスや水面の透明度を向上させるのに役立ちます。
竣工写真の撮影を専門会社やプロカメラマンに依頼する場合の相場を紹介します。以下は、外観や内観を含めた金額相場です。
建物の規模や構造、撮影カット数、撮影時間枠によって大きく撮影料金が異なるため、あくまで参考程度にご覧ください。
建物種別 | 金額相場 |
|---|---|
戸建て住宅 | 50,000〜150,000円 |
マンション・アパート | 70,000〜200,000円 |
小規模施設 | 50,000〜150,000円 |
中規模施設 | 70,000〜200,000円 |
大規模施設 | 200,000円〜 |
実際の料金は見積もりを依頼するのが一般的です。また、撮影会社によって基本料金内に何のサービスが含まれ、何がオプションになるかが異なるため事前にしっかりと確認しましょう。

建築物の完成を記録する竣工写真は、その美しさや特徴を永遠に刻む重要なコンテンツ。
また竣工写真は、単なる記録写真やPR用写真というだけでなく、建築に携わった人々の情熱や想いを載せる大切な写真です。
プロの手による撮影なら、時間内で準備・撮影を行うノウハウと経験、高品質な機材、編集技術で、建物の魅力と建築プロジェクトの成果を見事に反映できる竣工写真ができます。
ぜひ竣工写真撮影の際には、建築の意図や想いにまで寄り添える専門会社やプロカメラマンへ依頼を検討しましょう。

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